東京都の注文住宅の費用相場を解説!東京で人気の5つの居住エリアや予算計画の立て方も紹介
東京都で住宅を購入しようとなると、費用面から検討を行うことは非常に大切です。また自分の希望するライフスタイルを実現するために、注文住宅に興味がある方も多いのではないでしょうか。
当記事では、東京都の注文住宅の費用相場について解説していきます。また東京で人気の居住エリアや予算計画の立て方についても紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
東京の注文住宅の費用相場
東京都の注文住宅の費用相場は、どのくらいなのでしょうか。具体的に解説していきます。
土地を所有している場合の注文住宅費用:4,352万円
すでに土地を所有している場合、東京都の注文住宅の建築費用は4,352万円です。(フラット35を利用した場合)
地域・都道府県 | 建築費用 |
東京都 | 4,352万円 |
首都圏 | 4,015万円 |
全国 | 3,715万円 |
※参考:2022年度フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
全国と比較すると、東京都は637万円も費用が高いことが伺えます。東京都は土地が狭いことから強度な基礎工事や構造設計が求められ、耐震性も要求されるのが主な理由といえます。
土地付注文住宅の建築費用:6,622万円
土地付注文住宅の場合、東京都の注文住宅の建築費用は6,622万円です。(フラット35を利用した場合)
地域・都道府県 | 建築費用 |
東京都 | 6,622万円 |
首都圏 | 5,406万円 |
全国 | 4,694万円 |
※参考:2022年度フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
やはり東京都は利便性の高さから住宅需要が高く、必然的に建築費用が多くかかる傾向にあります。
注文住宅の建築費用の内訳
注文住宅の建築費用の内訳は、主に以下のとおりです。
- 建物本体工事費用
- 付帯工事費用
- 諸費用
それぞれ解説していきます。
建物本体工事費用
建物本体工事費用とは、建物を建築するのに必要な費用を指します。本体工事費用は、費用全体の70~80%を占めるのが一般的です。具体的な項目は以下の通りです。
- 仮設工事費:建設工事に設置する一時的な設備(仮設トイレ、工事用電力など)
- 基礎工事費:建物と地面の構造全体を支えるための工事
- 木工事:住宅の骨組みを木材で組み立てていく工事
- 外装・内装工事:屋根工事や外壁工事、建物内部の壁や床など
- 機械などの設備工事費:エアコンや床暖房やシステムバスの機械など
- 設計費用:住宅の設計を建築家に依頼したときに支払う費用
付帯工事費用
付帯工事費とは、建物本体以外にかかる費用のことです。付帯工事費は費用全体の15~20%を占めます。
具体的には門扉や庭といった外構工事、屋外給排水設備工事などが挙げられます。
諸費用
諸費用とは、住宅ローンの手数料・登記費用・火災保険・不動産取得税や固定資産税などを指します。諸費用は費用全体の5~10%を占めます。
原則として現金での支払いとなるため、事前に用意しておきましょう。
東京で人気の5つの居住エリア【土地価格相場や特徴】
東京都の中でも人気の居住エリアを、土地価格相場や地域の特徴を踏まえてご紹介していきます。
杉並区
人口 | 土地価格相場 | 主要駅 |
約57万人 | 249.3万円 / 坪 | ・阿佐ヶ谷駅・荻窪駅 |
杉並区は都心へのアクセスが良好なだけでなく、落ち着いた住宅街が形成されたエリアでもあります。
東京や大手町や銀座にもアクセスしやすいため、通勤にかかるストレスを軽減させることができます。一方で荻窪や高円寺や阿佐ヶ谷など、休日には古き良き街並みを眺めながら、のんびりと過ごすことも可能です。
また2022年4月には待機児童を5年連続でゼロに達成するなど、子育て支援での実績も豊富なため安心です。
目黒区
人口 | 土地価格相場 | 主要駅 |
約28万人 | 416.6万円 / 坪 | ・中目黒駅・自由が丘駅 |
目黒区は都心部への移動が快適で、東京の暮らしを満喫できるエリアです。
商業施設は充実していながらも、大型の建物は比較的少ないことから、都心部でありながら落ち着いた暮らしを楽しめます。
林試の森公園・碑文谷公園など、緑あふれるスポットも多いです。
葛飾区
人口 | 土地価格相場 | 主要駅 |
約46万人 | 157.3万円 / 坪 | ・新小岩駅・亀有駅 |
葛飾区は下町というイメージが強いですが、区内には7つの路線が通っており、都心だけでなく千葉県や埼玉県へのアクセスも良好です。
基本構想として「水と緑ゆたかな心ふれあう住みよいまち」の実現を掲げており、ファミリー層にとっても住みやすい環境が整っているでしょう。
立川市
人口 | 土地価格相場 | 主要駅 |
約19万人 | 100万円 / 坪 | ・立川駅 |
立川市は商業施設と自然環境のバランスが取れたエリアです。
立川駅前にはグランデュオ立川やGREEN SPRINGSといったショッピングモールが建ち並び、昭和記念公園にも気軽に訪れることができます。
「立川市子ども未来センター」という子育て支援施設では、地域の人達との交流が生まれやすく、親子で快適に過ごせます。
八王子市
人口 | 土地価格相場 | 主要駅 |
約57万人 | 48万円 / 坪 | ・八王子駅・高尾山口駅 |
八王子市は東京都内の中でも価格が低い土地が多く、十分にゆとりのある住環境の確保を実現できる街です。
八王子駅にはJR中央本線、横浜線、八高線の3路線が乗り入れており、新宿駅と横浜駅まで乗換無しで1時間圏内です。
20を超える大学・短大・専門学校があることから、子供が成人した後も住み続けやすい学園都市としての魅力を持ち合わせています。
費用面における注文住宅の計画の立て方
注文住宅の購入を検討する上で、費用面から計画を立てることはとても重要です。具体的な流れは以下の通りです。
- 自己資金(頭金)を決める
- 住宅ローンで借りる金額を決める
- 注文住宅の予算を決める
- 自分に合った住宅ローンを選ぶ
それぞれ解説していきます。
自己資金(頭金)を決める
現時点での預貯金を踏まえて、最初に自己資金(頭金)がどのくらい用意できるのかを検討していきましょう。
一般的に自己資金は住宅資金にかかる費用の20%以上を用意することが望ましいです。自己資金が少額でも金融機関から住宅ローンを組むことは可能ですが、適用される住宅ローンの金利が高くなってしまいます。
一方で頭金を多く捻出してしまうと、教育費や車の買い替え費用など、月々の生活費を圧迫してしまうリスクもあります。あくまで無理のない範囲で自己資金を用意するようにしましょう。
住宅ローンで借りる金額を決める
自己資金の金額を決めた後は、住宅ローンをいくら借りるのかを決めていきます。
住宅ローンの借入金額を検討する際には「いくらまで貸してくれるのか」「無理なく返済できる金額なのか」という側面を意識するようにしましょう。
最もわかりやすい指標として、年収倍率(住宅ローンを年収の何倍まで借りられるか)が挙げられます。住宅ローンの上限は年収の6~7倍が目安です。
【住宅ローン上限額の目安となる金額】
年収 | 年収の6倍 | 年収の7倍 |
500万円 | 3,000万円 | 3,500万円 |
700万円 | 4,200万円 | 4,900万円 |
1,000万円 | 6,000万円 | 7,000万円 |
金融機関による審査では、勤務先の会社・雇用形態・勤続年数・年齢・資産状況といった要素が判断材料となります。
注文住宅の予算を決める
自己資金と住宅ローンの借入金額を決めた後は、注文住宅の予算を立てていきます。「住宅ローンの借り入れ可能額+頭金など諸々の費用」が総予算となります。
注文住宅は土地購入費用と建築工事にかかる費用で分けられる形となり、それぞれのバランスは4:6~3:7の割合が望ましいでしょう。
ただし同じ年収の世帯であっても、家族構成やライフスタイルによって、月々に充てられる返済額は異なります。毎月のローンの他にも、固定資産税や修繕積立金といった維持費も発生することに留意しておきましょう。
自分に合った住宅ローンを選ぶ
住宅ローンにはさまざまな種類があるため、自分に合った商品を選ぶことが大切です。具体的な項目として返済期間・金利のタイプ・名義が挙げられます。
- 返済期間:最長35年かつ完済時の年齢が80歳という基準(金融機関によって異なるが、最長40年で組める住宅ローンも存在)
- 金利タイプ:固定金利・全期間固定金利・変動金利という3種類
- 名義:夫婦2人の名義によるペアローンや二世帯住宅によるリレーローンという選択肢も
とくに返済期間や金利タイプの選び方によって、月々の返済額にも変化が生じます。自分に合ったライフプランを、収入と支出の観点から具体的に思い描けるとよいでしょう。
まとめ
東京の注文住宅は、全国や首都圏に比べると費用が高額となる傾向にあります。また東京の中でもエリアごとに魅力があり、土地価格相場も異なります。
注文住宅の計画の立て方を参考にしながら、理想の暮らしを実現するためのプランを考えてみてください。